『とつくにの少女』のネタバレと感想

呪いがつなぐ人外と少女の切ない物語。

「外の者に触るんじゃないよ、呪いをもらうからね・・・」

切なさ満点の『とつくにの少女』のネタバレと感想を書いていきます!

 

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『とつくにの少女』のネタバレ

ある晴れた日の午後、

森のなかで日光浴をしている一人の少女。

ウトウトしてしまいついには居眠りをしてしまったのだろう。

花畑の中心にある丸太の上で目を覚ました少女。

 

「んーっ、ねむっちゃった

いけない、そろそろもどらないと!

ここにいることみつかっちゃったらせんせにおこられちゃう!」

 

ザッ

 

「見つけたよ・・・」

「また勝手に出てきて、外は危ないから家で留守番しててって

何回言えば分かるんだいシーヴァ」

 

そういう”せんせ”の姿形はもはや人間のそれではなく、

真っ黒い出で立ちは真っ黒いローブを身にまとっているだけでなく、

“せんせ”の体は真っ黒いもやがかかっているのだ。

 

顔はやぎのようであり、長い耳が横向きに突き出し、

そして2本の角が上方に向かって伸びている。

さらにおそらく鼻であろう部分は鋭く前方に突き出している。

 

“せんせ”は人間じゃない。

この世界では”せんせ”のことは外の者と呼ばれる存在であり、

人間からは忌み嫌われており、避けるべき対象なのだ。

 

「だったせんせ、おうちたいくつなんだもん」

「だめだよ約束しただろ、行くよ。」

 

そしてせんせとシーヴァが向かった先は、

どこかの村でした。

 

川に面したこの村の規模はそこそこ大きく、

洋風の家がいくつも連なっていました。

 

しかしこの村には活気がなく、

それどころか人っ子一人人間がいない。

全く生命を感じることはできないのである。

 

「村から出たはダメだからね、わかった?」

「わかった!」

「水くみのときには戻ってくるんだよ」

「はーい!」

 

せんせとシーヴァは違う家を物色し、

使えるもの、たべられるものを探し、

せんせが入った家には元家主のものと思われる手帳を発見。

 

そして家から出ると、

シーヴァが家の前にスプーンとフォークを幾何学的に並べていました。

 

「シーヴァ?食器なんか並べて・・・」

「触っちゃダメ!ここは今日から私の秘密の家だから!」

「秘密の家?」

「だからめじるしおいてるの!

だってせんせいってたじゃない。

ここのひとはみんなおひっこししたんだって

だからこのいえはわたしがもらうの」

「・・。そろそろ水を汲みに行くよ・・」

「うん」

 

そして水くみを完了し、家に戻ろうとするせんせ。

 

「ねえせんせ、あれ」

 

シーヴァが指差した方向は村の横を流れる川の対岸、

やや高台になっている森の方向でした。

森のなかに黒い人影が見えました。

 

「なんかいる」

「外の者だ。この近くにいたなんて、

こちらには気づいていないみたいだ。」

「なにしてるのかな?」

「・・・行くよ」

 

 

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そうして家に帰り、

先ほど入手したパンに目玉焼き乗せ食事の時間。

 

「きょうはあまくないね

このまえすっごくあまかったよ」

「しかたないだろう、味がわからないんだから」

 

そういうせんせには”口”というものがない。

“口”というよりも胃にものを詰める行為をしない、

する必要が無いのである。

 

その夜

 

「わたしね、はじめてせんせいがいのそとのものみた

でもなんかせんせぽかった」

「そうか」

「ねえ、やっぱりだめなの?すこでもさわっちゃ」

「だめだよ、呪いをもらうよ?

呪いのことは前にも言っただろ?

少しでも呪いを受ければ醜い姿に変わってしまうんだ。」

「なおるの?」

「治らないよ、ずっとこのままさ」

 

「もし外の者みたいになってしまったら、

君のおばさんに見つけてもらえなくなるよ」

「えーやだやだ!」

「だからね、そうならないように

私にも他の外の者ににも決して触らないようにね。

それと、かってに外に出ちゃダメだよ」

「はーい」

 

 

そしてシーヴァが眠った後

 

一人ランプを持ってこっそり家を出るせんせ。

そして昼間の村に戻り、外の者がいた場所を目指す。

 

外の者が出たのはこの辺か・・・

 

そこでせんせは何か紙袋のようなものを発見し、

よく観察すると、紙袋の隙間から人間の手が伸びている。

その手はピクリとも動かず、やや青白くなっている。

袋の大きさから察するに、一人ではない。

 

「やはり・・・

内つ国から呪いのものが出たのか。

随分新しいがその内は・・・」

 

そして袋を開け中身を確認すると、

そこにいたものは外の者ではなく、

肌の白い人間でした。

 

「おそらくは冤罪だろう」

「もう一人は・・・」

 

「シーヴァ、君は本当は・・・

捨てられたのだ・・・」

 

こうして外の者となってしまったせんせと、

親に捨てられた少女シーヴァ。

2人はお互いに知ってか知らずか依存し合うことになり、

そしてその依存はいつか必ず壊れることになる。

外の者であるせんせと人間のシーヴァ。

 

二人の関係はどうなるのだろうか?

 

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