『ファンタスティックワールド』ネタバレ

 

親子がたどりついた場所はシャンバラと呼ばれる

ゴムボールのように空洞になった

地球の内部に存在する世界であった

――ウィリス・ジョージ・エマーソン

 

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この世のものとは思えない生態系を持つ地底世界。

その中でたった一人の「人間」ビコは、森の中で大型の怪物に怯えながら暮らしていました。

 

ある日、ビコは「正義の味方」を名乗る生物(兵器?)に襲われますが、運よく難を逃れます。その時「正義の味方」から分離した謎の物体が、ビコの遺伝子情報を取り込み、頼もしい友達「歯ちゃん」となって、一緒に旅をしようと提案してきます。

 

ちょっとおバカだけれど勇気ある、最後の人間ビコと、(歯だから)硬くて強くて優しい、歯ちゃん。

二人は友達として、家族として、広く美しく残酷な世界を旅します。

 

 

『ファンタスティックワールド』感想

 

まず目を引くのはその値段。

「本体価格2980円って、アメコミじゃないんだから」とか思っちゃうかもしれませんが、むしろオールカラーでこの内容ならば、決して高くないです(でもやっぱりもう少し安いと嬉しい)。

 

Webで読むのももちろんいいですが、気に入ったなら紙媒体でご覧になることを強くお勧めします。

 

作者のひらのりょうは、アニメーション作家であり、イラストレーターでもあります。そのセンスは独特で、表紙ひとつとっても、眺めているだけで飽きることがありません。

 

ページをめくるたびに広がる見たことのない世界。生き物か機械か、動物か植物かも分らない「地底世界」の住人達が、優しいタッチで可愛く描かれています。

 

多方面からの影響がたっぷりと作品に盛り込まれ、それが「地底世界シャンバラ」に「地表世界」の存在をにおわせ、壮大な冒険と謎を予感させます。

 

登場人物たちのビジュアルがかわいらしく寓話的なので、リアルな人物よりも、むしろ感情移入しやすいです。

主人公ビコと、謎の友達「歯ちゃん」の、強く優しい絆も、昨今ではあまり見ないストレートな友情です。

 

でも、ただ可愛いだけじゃない。ひらのりょうの描く世界は美しく、同時に恐ろしく残酷です。

 

目の前でどんどん死んでいく生き物たちが描かれたかと思えば、ゲーム「ときめきトワイライト学園」をやり過ぎて散剤してみたり、無銭飲食で叱られたり、UFOに乗ったりと目まぐるしく、荒唐無稽な冒険の数々。

 

鋭いコメディーセンスに笑ったり、ビコと歯ちゃんの友情に泣いたりと、美しく楽しいアートワークも含めて、一ページたりとも退屈させることがありません。

 

『BLAM!』『メイドインアビス』など、広大な世界を探検する物語がお好きな方にオススメ。

 

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